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中国 代运营(TP)とは?越境EC・ライブコマース委託先の失敗しない選び方【日本企業向け完全ガイド2026年版】
中国 代运営(TP)とは?越境EC・ライブコマース委託先の失敗しない選び方【日本企業向け完全ガイド2026年版】
POINT|この記事の結論
- TP(Tmallパートナー/代运营) は中国ECプラットフォーム上の店舗運営・ライブコマースを代行する専門会社。日本企業が中国市場に参入する際の「現地の手足」となる存在。
- TPの質がそのまま中国事業の成否を決める。選定ミスで年間数千万円の損失・ブランド毀損が起きる事例は後を絶たない。
- 選定の核心は「GMV実績」より「カテゴリ特化度」「配信チーム人員」「透明なレポーティング」の3点。
- TPに委託しながら社内にライブコマースの知見を蓄える「ハイブリッド戦略」が、2026年現在の最適解となっている。
1. 代运营(TP)とは何か
TP(Tmall Partner、天猫合作伙伴) とは、もともとアリババが認定したTmall(天猫)の公式パートナー企業を指す言葉だが、現在は中国の各ECプラットフォーム上での店舗運営・商品管理・集客・ライブコマースを一括代行する会社の総称として広く使われている。
日本語では「代運営(だいうんえい)」と呼ばれ、業務範囲は以下をカバーする。
| 業務領域 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 店舗構築・管理 | Tmall/抖音電商/京東のショップ開設、商品登録、ページデザイン |
| 集客・広告運用 | プラットフォーム内広告(直通車・DOU+)、SEO最適化 |
| ライブコマース | 主播(ライバー)手配・台本制作・スタジオ運営・配信実行 |
| KOL/達人連携 | インフルエンサーへの出稿交渉・坑位費管理・成果分析 |
| カスタマーサービス | 中国語チャット対応・クレーム処理・返品管理 |
| データ分析 | GMV・CVR・ROASのレポーティング・改善提案 |
中国市場ではプラットフォームの操作UIが複雑で、中国語・現地商慣行の知識が必須なため、日本企業が自社スタッフだけで完結させることは現実的に難しい。TPは、日本企業にとって欠かせないビジネスパートナーとなっている。
2. TP選びが命運を分ける理由
「TPを使えば売れる」という誤解が根強いが、TPはあくまで代行者に過ぎない。方向性・予算・商品力は依頼側である日本企業が用意する必要がある。
問題は、TP自体の質にも天と地ほどの差がある点だ。
TP選定で起きがちな失敗パターン
パターン①:GMV水増し実績をそのまま信じた 面談資料に掲載された「月間GMV5億円達成」の数字は、複数ブランドの合算だったり、フラッシュセール1日分の数字だったりすることがある。検証なく信じると、実際の運用力が伴わないTPに高額な月額費用を払い続けることになる。
パターン②:カテゴリ外のTPを選んだ 食品・コスメ・アパレルはそれぞれ中国の規制(食品安全法・化粧品監管条例)・主播の専門性・プラットフォームのルールが大きく異なる。「汎用型TP」は広く浅く、カテゴリ特化のTPに比べて知識も人脈も劣ることが多い。
パターン③:ライブコマース非対応TPを選んだ 2023年以降、中国ECの売上に占めるライブコマース比率は急上昇している。にもかかわらず、店舗運営(図文EC)専業のTPを選んでしまい、ライブ機会を丸ごと逃すケースがある。
パターン④:レポーティングがブラックボックス 広告費の使途・KOLへの坑位費の内訳・在庫動向が「月1回のExcelのみ」で、日本側には検証手段がない状態。TP側の利益誘導(自社KOLへの優先発注など)が横行しやすい。
3. TPの種類を理解する
TPは大きく3つの型に分類できる。
① Tmall特化型TP
アリババのTmall Global・Tmall国内向けの公式認定パートナー。店舗運営・SEO・直通車広告に強い。長期在庫販売モデルに向くが、2024年以降は単体では限界が出ており、抖音連携が必要になってきている。
② 抖音電商(TikTok Shop国内版)特化型TP
抖音ライブコマースに特化した運営会社。達人帯貨(KOL配信)・店鋪自播(自社ライブ)の両方を扱う。GMV成長速度が速く、日本ブランドに最近多く選ばれている。ただし広告費の変動が大きく、初期費用が膨らみやすい。
③ 全プラットフォーム型TP
Tmall・抖音・京東・小紅書など複数PFを横断して対応。予算規模が大きい日本企業向け。窓口が一本化できる反面、各PFでの専門深度が個別特化型に劣ることがある。
4. 代運営選定の8つの評価軸
評価軸①:自社カテゴリの実績(最重要)
「コスメで年間GMV100億円達成」「食品ブランド10社以上の実績」など、自社商品カテゴリ内での具体的な実績を必ず確認する。実績ブランド名・担当者への問い合わせ許可を求め、第三者に裏取りすること。
評価軸②:ライブコマース専任チームの有無
「ライブコマース対応可能」と謳っていても、実態は外部フリーランスの主播を都度調達しているだけのTPは多い。専任スタジオ・社内主播・台本ディレクターが自社在籍かどうかを組織図と雇用形態込みで確認する。
評価軸③:レポーティングの透明性
月次ではなく週次ダッシュボード(広告費内訳・CVR・返品率・在庫回転率)をリアルタイムで日本語または英語で開示できるかどうか。「データは我々が管理する」と言うTPは要注意。蝉媽媽・飛瓜などのサードパーティツールでのクロスチェックを提案できるかも確認する。
評価軸④:KOLネットワークの独立性
TPが特定のMCN(多頻道联播网)と資本関係にある場合、KOL選定が偏る可能性がある。複数MCNと取引実績があり、ブランド利益最優先でKOLを選定できるかを確認する。
評価軸⑤:坑位費・歩合の契約透明度
KOL配信費用(坑位費+売上歩合)の請求がTP経由でマージン上乗せされていないか。KOL事務所への直接支払いが可能か、またはマージン率の開示を求める。詳細は中国KOL事務所・MCNの選び方も参照。
評価軸⑥:中国規制対応力
食品(食品安全法)・化粧品(化妆品监督管理条例)・サプリメント(保健食品)など、カテゴリ固有の規制に精通しているか。CFDA登録・ポジティブリスト適合・越境税制の実務経験を確認する。規制違反はブランドごとアカウント停止のリスクがある。
評価軸⑦:日本語コミュニケーション体制
担当者が日本語対応可能かどうか。または日本側窓口(ブリッジ人材)が配置されているか。完全中国語のみの場合、認識齟齬によるブランドトーンの崩壊が起きやすい。
評価軸⑧:契約条件(解約・IP・データ所有権)
ショップアカウントの所有権が日本企業にあるか(TPが管理している場合、撤退時にデータが持ち出せないケースあり)。解約予告期間・違約金・顧客データの返却条件を契約前に必ず弁護士確認する。
5. 費用・報酬体系の相場感
TPの報酬体系は大きく2パターンに分かれる。
月額固定型
月額10〜50万円(RMB)で店舗運営全般を委託。規模感の小さいフェーズや立ち上げ期に向く。ただしTPが「売ってもらえなくてもフィーが入る」構造のため、モチベーション設計が難しい。
固定+歩合型(主流)
月額固定(運営費)+GMVの3〜8%を歩合として支払う構造。TP側に売上コミットメントが生まれるため、現在の主流モデル。GMVの定義(返品控除後か否か)と歩合上限の設定が交渉のポイント。
広告費の扱い
広告費はTP報酬とは別建てで日本企業が直接PFに支払うことが理想。TP経由での広告費支払いはマージン不透明化のリスクがある。月のROAS目標と上限予算を明示して合意する。
6. 「TP丸投げ」より「ハイブリッド戦略」が正解
多くの日本企業が陥る罠は、「TPに任せれば自分たちは何もしなくていい」という発想だ。TPが機能するには、日本側からの明確な方向性・ブランドガイドライン・素材提供・データに基づくフィードバックが不可欠。
2026年現在、先行する日本ブランドが採用しているのはハイブリッド戦略だ。
- TPに「運用の手」を委託しつつ
- 日本社内にライブコマース担当者を育成し、データ読解・主播との台本レビュー・配信後の改善サイクルを社内で回せる体制を整える
この「内製知識+外部執行力」の組み合わせが、TP依存から脱却し、中国事業の持続的成長を実現するための現時点での最適解といえる。
7. 日本企業の典型的な失敗事例
事例A:初期投資300万円でGMVゼロ
某アパレルブランドが汎用型TPと契約し、Tmall Globalに出店。月額固定費と初期構築費合計で300万円を投じたが、半年でGMV実績がほぼゼロ。TPはライブコマース非対応で、SEO流入のみに依存した結果、競合比価格帯で埋没。撤退時にアカウントデータの引き継ぎが難航した。
教訓: Tmall単体SEO依存モデルはすでに機能しない。ライブコマース対応力は必須確認事項。
事例B:KOL費用のマージン搾取
食品系メーカーがTP経由でKOLを起用。後日、KOL事務所に直接問い合わせたところ、実際の坑位費はTPが請求した金額の60%だったことが判明。年間で数百万円のマージンが上乗せされていた。
教訓: KOL費用はTP経由ではなく直接支払いを基本とする。KOL事務所との交渉方法はこちら→
事例C:化粧品規制未対応でアカウント停止
コスメブランドが越境EC経由でTmall Globalに出品したが、一部商品が中国のCFDA(現NMPA)登録を完了していなかった。規制非適合を理由にアカウント停止処分を受け、販売停止から復旧まで3ヶ月を要した。
教訓: 中国向けコスメは越境EC(保税倉庫型)でもNMPA登録・輸入規制の確認が不可欠。越境EC規制の詳細はこちら→
また、日本企業が中国事業で失敗する全体像についてはこちらの記事も参照してほしい。
8. TP選定のプロセス:実践チェックリスト
STEP 1 — 候補リストアップ(3〜5社)
- 自社カテゴリ実績ありの認定TP
- 日本企業担当経験がある
- ライブコマース対応明記
STEP 2 — 提案書レビュー(定量比較)
| 確認項目 | A社 | B社 | C社 |
|---|---|---|---|
| 自社カテゴリGMV実績(年間/社名開示) | ○ | △ | ○ |
| 社内専任主播人数 | 5名 | 外部委託 | 3名 |
| 週次レポート開示 | ○ | × | ○ |
| 坑位費直接支払い対応 | ○ | × | ○ |
| アカウント所有権(日本企業) | ○ | TP管理 | ○ |
STEP 3 — リファレンスチェック
- 担当ブランド1〜2社への直接問い合わせを要求
- SNS(小紅書・抖音)上のブランドページを自分で確認
STEP 4 — 6ヶ月パイロット契約
- 初回は1年契約ではなく6ヶ月の試験運用
- 月次KPIレビュー義務・解約条件を明記
STEP 5 — 社内伴走体制の整備
- TP担当者との定例MTGに社内ライブコマース担当者が参加
- 台本・配信テーマのレビュー権を確保
- データを自社で読める人材の育成
よくある質問(FAQ)
Q. TPの費用相場はどのくらい? A. 規模・PFにより大きく異なるが、初期構築費50〜200万円(RMB)+月額運営費10〜50万円(RMB)+GMW歩合3〜8%が目安。広告費は別建て。日本円換算は為替レートと事業規模によるため、複数社から見積取得が必須。
Q. TPなしで中国市場に参入できる? A. 理論上は可能だが、中国語での対応・現地規制・プラットフォーム操作の複雑さを考えると、初期はTP活用が現実的。ただし完全依存は禁物で、社内にナレッジを蓄積しながら徐々に自走できる体制を目指すことが重要。
Q. 抖音とTmall、どちらのTPを先に選ぶべき? A. 2025〜2026年は抖音電商(ライブコマース)からの流入が急増しており、Tmall単体よりも抖音特化TPを先に選ぶブランドが増加している。ただし最終的にはブランドの商品カテゴリと価格帯によって最適PFが異なるため、まずはカテゴリ特化のコンサルティングで診断することを推奨する。
Q. TP選定のサポートをしてくれる機関はある? A. JETRO・日中経済協会などが情報提供しているほか、中国に精通したコンサルティング会社や、ライブコマース研修機関がTP紹介まで含めたワンストップ支援を行っているケースもある。
まとめ
中国 代運営(TP)の選定は、中国ECビジネスの根幹を左右する意思決定だ。「費用が安いから」「有名な会社だから」という理由でTPを選ぶと、後から修正コストが膨大になる。
選定の3つの核心は以下に尽きる。
- 自社カテゴリ特化の実績(ブランド名開示・裏取り必須)
- ライブコマース対応の専任体制(社内主播・スタジオ・台本チーム)
- 透明なレポーティング(週次・広告費内訳・アカウント所有権)
そして、TPへの丸投げではなく、日本企業側にライブコマースを「わかる人」を育て、TP監督・協業ができる体制を構築することが、持続的な中国事業成長のカギになる。
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