助成金活用
ライブコマース研修 助成金 計画書の書き方と業種別記載例3パターン【2026年版】
ライブコマース研修 助成金 計画書の書き方と業種別記載例3パターン【2026年版】
はじめに:計画書の出来が採択率を左右する
助成金申請は「書類を出せば通る」ものではありません。厚生労働省の審査担当者が見るのは、訓練実施計画書の記載内容です。同じ研修を受けても、計画書の書き方次第で採択・不採択が分かれます。
事業展開等リスキリング支援コース(旧・人材開発支援助成金 事業展開等訓練)では、申請時に以下の書類を提出します。
| 書類名 | 2026年時点のポイント |
|---|---|
| 訓練実施計画書(様式第5号(1)) | 事業展開の方向性と訓練の必要性を具体的に記載 |
| 訓練計画届(様式第4号) | 訓練開始日の1か月前までに届出 |
| 疎明書(NEW) | 受講料が市場相場と乖離していない根拠資料。2026年改正で義務化 |
| 受講者名簿 | 雇用保険被保険者であることの確認 |
本記事では、計画書の各欄をどう書くかを業種別サンプルで具体的に解説します。
⚠️ 景表法注記: 助成金は審査制です。申請すれば必ず採択されるものではありません。また支給率(最大75%)は審査結果によって異なり、満額支給を保証するものではありません。
計画書の基本構造と各欄の意図
訓練実施計画書(様式第5号(1))は大きく4つのブロックに分かれます。
① 事業展開の概要欄
ここが最重要。助成金の正式名称は「事業展開等リスキリング支援コース」であり、「事業展開を行うために人材をリスキリングする」ことが前提です。
採択されやすい書き方の原則:
- 現状の課題(例:自社EC売上の伸び悩み、広告コスト高騰による利益圧迫)
- 新たな事業展開の方向性(例:TikTok Shopへの出店による新規顧客層開拓)
- そのためにライブコマース人材が必要な理由(例:現状の担当者は画像・テキスト広告には対応できるが、動画・ライブ配信型ECのノウハウが皆無)
「TikTok Shopに参入したい」だけでは弱い。市場規模の数字・自社の競合状況・現行スキルとのギャップを盛り込むと採択率が上がります。
② 訓練内容欄
OFF-JT(職場外訓練)の内容と時間数を記載します。
2026年の重要変更点:
- eラーニング(録画動画のみ視聴)形式は 賃金助成の対象外
- 対象となるのは「リアルタイム対面授業」または「同期型オンライン(ライブ配信)授業」のみ
- 計画書には「同期型オンライン授業(リアルタイム双方向)」と明記すること
訓練時間数の目安:
- 最低10時間以上(OFF-JT)
- 1日8時間を超える訓練時間の記載は認められない場合がある
③ 訓練実施機関欄
CNaviのような訓練機関の名称・所在地・認定番号を記載します。外部機関を使う場合、その機関が「認定された機関」であることを確認してください。
④ 疎明書(受講料根拠)欄【2026年改正】
2026年から、受講料の市場相場との乖離がないことを証明する「疎明書」の添付が義務となりました。
疎明書に必要な記載内容:
- 研修名と単価(受講料)
- 類似サービスの市場価格(3社以上の比較が望ましい)
- なぜその受講料が適正かの説明
CNaviでは疎明書の作成をサポートしています。独力で作成する場合は市場調査資料(競合他社のウェブサイト・見積もり書など)を収集してください。
業種別 計画書 記載例3パターン
パターン1:アパレル・ファッションECの場合
企業イメージ: 従業員20名、自社ECサイト運営中。Instagram・Pinterest活用経験あり。TikTok Shop参入を計画中。
事業展開の概要(記載例)
当社はOEM受託生産から自社ブランド展開に転換し、2024年より自社ECサイトを運営している。現在の売上の75%はWebサイトへのSEO流入・Instagram経由だが、Z世代・20代を中心にTikTok Shopでのショッピング行動が急拡大しており(2026年国内TikTok Shop流通額推計:前年比230%増)、この層への直接アプローチが急務となっている。
現担当者3名はSNS運用(静止画・ショート動画編集)のスキルを有するが、ライブ配信中のリアルタイム商品訴求・視聴者とのインタラクション・配信中のデータ分析といったライブコマース固有スキルを持たない。当社の新規事業展開(TikTok Shopライブ販売チャンネル開設)に対応するため、本訓練を実施する。
訓練内容(記載例)
| 科目 | 時間数 | 形式 |
|---|---|---|
| ライブコマース基礎(配信設計・台本構成) | 4時間 | 同期型オンライン(リアルタイム双方向) |
| TikTok Shop出店実務(商品登録・キャンペーン設定) | 4時間 | 同期型オンライン(リアルタイム双方向) |
| 中国型ライブ販売手法(OMG話法・ライブ演出) | 4時間 | 同期型オンライン(リアルタイム双方向) |
| ライブ分析・KPI設計 | 3時間 | 同期型オンライン(リアルタイム双方向) |
| 合計 | 15時間 |
パターン2:食品メーカー(地方中小企業)の場合
企業イメージ: 従業員35名、卸売中心。ECは楽天市場のみ。自社商品を直接消費者に届けるD2C展開を開始したい。
事業展開の概要(記載例)
当社は地元農産物を原料とした加工食品の製造・卸を主業としてきたが、スーパーチェーンの値引き圧力・棚スペース縮小により卸売利益率が低下している(2023年比較:粗利率▲6ポイント)。
消費者との直接取引(D2C)への転換として、2026年度よりAmazon LiveおよびTikTok Shopでのライブコマース販売を開始する計画を立案した。食品ライブコマースは「実食シーン」「産地紹介」「限定セット」演出との親和性が高く、単価引き上げが期待できる。しかし、現社員は映像・ライブ配信に関する知識・経験がゼロであり、実務遂行に必要なスキルセットを外部研修で速成する必要がある。
訓練内容(記載例)
| 科目 | 時間数 | 形式 |
|---|---|---|
| ライブコマース基礎・プラットフォーム選定 | 3時間 | 同期型オンライン(リアルタイム双方向) |
| 食品特有のライブ演出(試食・産地訴求・薬機法遵守) | 4時間 | 同期型オンライン(リアルタイム双方向) |
| 機材セットアップ・照明・音響 | 3時間 | 対面(実習形式) |
| 初回配信実践と振り返り | 4時間 | 対面(実習形式) |
| ライブ後のフォロー施策・SNS連携 | 2時間 | 同期型オンライン(リアルタイム双方向) |
| 合計 | 16時間 |
💡 薬機法・景表法注記: 食品のライブコマースでは「〇〇が治る」「効果が出る」などの表現は薬機法違反になりえます。訓練内に法規制遵守の科目を設けることで、リスク管理能力の習得を証明できます。
パターン3:不動産・リフォーム業の場合
企業イメージ: 従業員12名、地域密着型。リフォーム施工の依頼は紹介・チラシ中心。集客チャンネルの多様化が急務。
事業展開の概要(記載例)
当社は地域密着型リフォーム施工を主業とし、年間売上の90%以上が既存顧客紹介・折り込みチラシによる集客で構成されている。しかし2025年以降の紙媒体広告効果の低下(反響率▲40%)、および紹介頼みの受注依存からの脱却が経営課題となっている。
当社の強みである「施工品質の高さ」「職人の技術」は、画像・テキストよりもライブ動画で伝える方が訴求力が高い(施工中継・ビフォーアフター即時公開)。TikTok・YouTubeライブを活用した「施工ライブコマース」(見積もり相談・モデルプラン限定販売)を新規事業として立ち上げる。このために、企画・配信を担う人材を育成する。
訓練内容(記載例)
| 科目 | 時間数 | 形式 |
|---|---|---|
| ライブコマース入門・不動産・建設業の活用事例 | 3時間 | 同期型オンライン(リアルタイム双方向) |
| 施工現場ライブ配信(スマートフォン1台でのプロ配信技術) | 4時間 | 対面実習 |
| ライブ販売設計(限定プラン作成・見積もりトーク) | 4時間 | 同期型オンライン(リアルタイム双方向) |
| SNS集客導線設計(TikTok→LINE→予約) | 3時間 | 同期型オンライン(リアルタイム双方向) |
| 合計 | 14時間 |
計画書作成でよくある3つのミスと対処法
ミス1:「スキルアップのため」だけで終わる事業展開の記載
「社員のスキルアップのためにライブコマース研修を受けさせたい」という記載は、事業展開等訓練として認められない可能性があります。
必ず「新たな事業への参入」「既存事業の抜本的転換」という文脈で記載してください。数字(売上変化率・市場規模・競合状況)を入れることで説得力が増します。
ミス2:eラーニング型のみで計画を組む
2026年改正後、録画動画視聴のみのeラーニング型は賃金助成の対象外です。経費助成のみとなります。計画書に「同期型オンライン(リアルタイム双方向)」「対面形式」と明記し、形式を記録しておきましょう。
詳細は→ eラーニング型ライブコマース研修は賃金助成対象外【2026年改正】 で解説しています。
ミス3:疎明書を後回しにする
疎明書(受講料の市場価格根拠)は計画届の提出時に必要です。「後で揃えればいい」と思っていると、届出の受理自体が遅れ、訓練開始できなくなります。計画届提出の2〜3週間前には疎明書の準備を始めてください。
疎明書の作成方法について→ 疎明書 受講料 価格根拠 ライブコマース研修【2026改正】 を参照。
計画書提出から支給までのタイムライン
1か月前 → 訓練計画届・疎明書を都道府県労働局に提出
↓
当日 → 訓練開始(計画届の受理確認後のみ着手可)
↓
訓練終了後 → 訓練実施状況報告(出席簿・カリキュラム実施記録)
↓
訓練修了後2か月以内 → 支給申請書を提出
↓
審査期間(通常2〜4か月) → 支給決定または不支給通知
↓
支給決定後 → 振込(経費助成 + 賃金助成)
⚠️ 重要: 訓練計画届が受理される前に研修を開始した場合、一切の助成金が支給されません。「計画届の受理」を確認してから着手してください。
今から動くべき理由:2026年秋の締切を逃さない
2026年度の事業展開等リスキリング支援コースは、年度内(2027年3月)に訓練が完了していることが受給条件です。
8月時点でカウントすると:
- 計画届提出:8〜9月
- 訓練実施:9〜11月(2〜3か月の訓練期間)
- 支給申請:11〜12月
年度内に余裕をもって完了させるには、8〜9月に計画届を提出することが現実的な最終ラインです。
ライブコマース研修 年度内完了の逆算スケジュール も参照ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 計画書はPCで作成してもいいですか?
A. はい。厚生労働省の様式をダウンロードし、Wordまたは手書きで記入します。提出は紙媒体が基本です(電子申請は一部労働局で対応、要事前確認)。
Q. 計画書の記載内容は訓練開始後に変更できますか?
A. 軽微な変更(受講者の追加・削除など)は変更届で対応できますが、訓練内容の大幅変更は認められないことがあります。計画段階で精度を高めることが重要です。
Q. 複数の社員が異なる日程で受講する場合はどう書きますか?
A. 各受講者の氏名・訓練期間・時間数を一覧で記載します。日程が分散していても、全員の訓練が年度内(3月末)に完了していれば問題ありません。
Q. 計画書のチェックを誰かに依頼できますか?
A. CNaviでは計画書の書き方サポートを無料相談の中で提供しています。作成前の段階でご相談いただくことで、よくある記載ミスを事前に防ぐことができます。
まとめ
ライブコマース研修の助成金申請は、「計画書の質」が採択を左右します。
今回解説した3つのポイントを再確認:
- 事業展開の必要性を数字・市場根拠で書く(スキルアップ目的だけでは不足)
- 訓練形式はリアルタイム・同期型を明記(eラーニング単独は賃金助成対象外)
- 疎明書を事前に準備する(計画届と同時提出が必要)
業種特有の事業課題と、ライブコマースで解決できる理由を丁寧に書くことが、審査通過への最短ルートです。
助成金の基礎から申請サポートまで、法人向けワンストップで対応する→ ライブコマース研修 助成金 法人ガイド
計画書の作成、CNaviに相談しませんか?
計画書の書き方・疎明書の準備・都道府県労働局への届出まで、助成金申請の全工程を無料でサポートしています。
年度内採択を目指すなら、今月が動くラストチャンスです。
クレジットカード不要 | 完全無料 | 申請採択保証なし(審査制)
無料個別相談
助成金の支給可能性、 まずは無料でご相談ください。
御社の業種・人数・商品から、助成金の支給可能性と最適プランをご提案します。導入を決める前のご相談だけでも歓迎です。
無料で個別相談を予約する個別相談は約30分、オンライン(Google Meet)で実施します。 導入決定や契約は不要です。
関連記事