助成金活用

新卒・若手社員のライブコマース研修に助成金を使う方法|採用コスト削減と内製化ロードマップ【2026年版】

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新卒・若手社員のライブコマース研修に助成金を使う方法|採用コスト削減と内製化ロードマップ【2026年版】

新卒・若手社員のライブコマース研修に助成金を使う方法|採用コスト削減と内製化ロードマップ【2026年版】

POINT|この記事の結論

  • 新卒・若手社員(入社年次問わず雇用保険被保険者であれば対象)へのライブコマース研修に「事業展開等リスキリング支援コース」を活用でき、採択されれば受講料の**最大75%**が助成対象になる可能性がある
  • ただし同制度は審査制・後払い。採択保証はなく、支給額は審査結果によって変わる。「確実に補助が出る」という断定は不正確
  • 試用期間中の研修は原則対象外。雇用保険の資格取得(通常入社日から加入)後の訓練開始が条件となる
  • 若手は賃金が低い分、賃金助成の金額は中堅・ベテランより少なくなる傾向があるが、経費助成が本体なので十分に活用価値がある
  • 2026年改正で疎明書(受講料の価格根拠資料)の提出が義務化。eラーニング型のみの研修は賃金助成の対象外。これらを踏まえた研修設計が必要
  • デジタルネイティブ世代の若手をライブコマーサーとして早期育成する企業が、3〜5年後の内製化競争で優位に立つ

なぜ今、新卒・若手社員へのライブコマース研修が戦略的なのか

デジタルネイティブ世代の強みがライブコマースと噛み合う

2000年代生まれのZ世代・α世代がメインの労働力として参入し始めた2026年現在、企業の人材活用において見落とせない事実がある。スマートフォンによる動画配信が当たり前の行動として日常に溶け込んでいる世代が、主力社員になりつつあるという点だ。

TikTokやInstagramのリールを10代から毎日見て育ってきた20代前半の若手社員は、カメラの前での自然な振る舞い・画面を通した「話しかける感覚」・視聴者コメントとのリアルタイムやり取りに抵抗感が極めて低い。中堅・ベテラン社員に「カメラに向かって話してください」と依頼するより、若手に研修を通じて体系的なスキルを身につけさせる方が、成果が出るまでの時間が短い企業も多い。

実際、中国では20〜25歳の主播(ライバー)が主力となり、淘宝直播(タオバオライブ)や抖音電商(ドウインECショップ)で高い成約率を叩き出している。彼らは専門のMCN(マルチチャンネルネットワーク)に所属し、入社後数ヶ月の集中トレーニングを経て配信デビューする仕組みが確立されている。この「若手の早期育成モデル」は日本企業も参考にできる。

中途採用との比較:育成コストの構造的差異

ライブコマースを内製化しようとする企業が最初に検討するのは、多くの場合「経験者の中途採用」だ。しかし現在、TikTok Shop運用やライブコマースの実務経験者は絶対数が少なく、採用コスト(エージェント費用・入社後定着まで)は高水準になりやすい。

一方、新卒・若手の採用コストはすでに確定しており、「そこに研修費を上乗せする」設計で内製化を進める方が、トータルコストを抑えられる場合がある。助成金を活用すれば研修費の実質負担を圧縮できるため、育成コストのハードルがさらに下がる。

ただし育成には時間がかかる。「採用即戦力」を求める場合は中途採用が合理的だが、「3年後の主力ライバーを今から育てる」という長期投資の視点で若手育成×助成金を組み合わせるのが、内製化における有力な選択肢の一つだ。


事業展開等リスキリング支援コースは新卒・若手社員にも使えるか

対象となる雇用形態と基本条件

事業展開等リスキリング支援コースは、企業が雇用する労働者に対して訓練を実施する場合に活用できる制度だ。対象者の基本条件は以下の通り。

条件 内容
雇用形態 雇用保険被保険者であること(正社員・契約社員など)
訓練時間 10時間以上のOFF-JT(職場外訓練)
訓練内容 当該企業の事業展開に必要なスキル習得
申請主体 事業主(企業側)が申請

入社年次や年齢による制限はない。新卒1年目であっても雇用保険に加入していれば、原則として対象になり得る。

重要なのは「雇用保険の被保険者である」という点だ。正社員は入社日から雇用保険に加入するため、入社後すぐに訓練計画を申請する準備に入ることができる。

試用期間中の研修は対象になるか

多くの企業が気にするのが、試用期間中の研修が助成金対象になるかという点だ。

結論:試用期間中でも雇用保険の被保険者であれば、訓練自体は対象になり得る。試用期間は「雇用の有無」を左右するものではなく、雇用保険の加入は入社日から行われる。したがって、雇用保険の加入手続きが完了していれば、試用期間中の訓練についても申請が可能な場合がある。

ただし、訓練計画の届出(「訓練実施計画届」の提出)は訓練開始の1ヶ月前までに行う必要がある。入社後すぐに研修を開始したい場合は、内定期間中から訓練計画の準備を進めておくことが実務上の鍵になる。

詳細な適用条件については、管轄の都道府県労働局・ハローワークへの事前確認を強く推奨する。制度の運用は地域・時期によって解釈が異なる場合がある。

経費助成と賃金助成の2階建て構造

本制度は「経費助成」と「賃金助成」の2階建てになっている。

経費助成:

  • 中小企業:受講料の75%(上限あり)
  • 大企業:受講料の45%(上限あり)
  • ※最大75%はあくまで上限。実際の助成率・額は審査結果による

賃金助成:

  • 中小企業:訓練時間あたり960円
  • 大企業:訓練時間あたり480円
  • ※賃金助成はOFF-JT(職場外訓練)の時間数に基づいて計算される

若手社員の場合、基本給が中堅・ベテランより低い場合が多いが、賃金助成は実際の賃金に関わらず1時間あたりの固定額が適用される。そのため、賃金水準に関係なく1時間あたり960円(中小企業)の助成が得られる。

本制度の真の価値は経費助成の方が大きい。受講料30万円の研修なら最大22.5万円が戻ってくる可能性があり、若手社員への研修費負担を大幅に軽減できる。


若手社員の助成金計算:シミュレーション例

研修費30万円・訓練時間30時間・中小企業のケースを例に試算する。

項目 金額(目安)
受講料(税抜) 300,000円
経費助成(最大75%) 最大 225,000円
賃金助成(30時間 × 960円) 28,800円
実質負担(最善ケース) 約46,200円

※上記は計算上の参考値。実際の支給額は審査・個別計算によって変わる。採択保証・支給保証は一切ない。

正社員1名を採用するエージェント費用が想定採用コストの15〜35%(月給30万円の場合、一般的に45〜100万円程度)であることを考えると、既存の若手社員に研修を受けさせてライブコマーサーに育てるコストは採用コストと比較して大幅に低い可能性がある


新卒ライブコマーサー育成ロードマップ:中国モデルから学ぶ

中国の主播(ライバー)育成システム

中国のライブコマース産業では、MCN(マルチチャンネルネットワーク)による系統的なライバー育成が確立している。有名MCNが採用した20代前半の候補者に対して行う育成プログラムは概ね以下の構造だ。

  1. 基礎期(1〜2ヶ月): 商品知識・台本構成・カメラワーク・プラットフォームアルゴリズムの理解
  2. 実践期(2〜3ヶ月): 少人数配信→フォロワー増加→GMV計測→改善サイクル
  3. 戦力化(4〜6ヶ月後): 月間GMV目標達成・自分のファンコミュニティ形成

この「6ヶ月で戦力化」モデルが成立する背景には、若者のデジタルリテラシーと、体系的な研修プログラムの組み合わせがある。

CNavi(シーナビ)は行知学園グループの中国市場知見を活かし、こうした中国式の育成ノウハウを日本企業向けにアレンジした研修を提供している。詳しくは CNavi 中国ライブコマース なぜ強い を参照されたい。

日本企業向け3段階育成プラン(助成金活用込み)

ステップ1:基礎研修(助成金活用フェーズ)

  • 対象:入社0〜6ヶ月の若手社員
  • 内容:ライブコマースの基礎・プラットフォーム操作・台本設計・景表法/薬機法コンプライアンス
  • 期間目安:30〜50時間(OFF-JT形式)
  • 助成金:事業展開等リスキリング支援コースで経費助成・賃金助成を申請

ステップ2:OJT実践(社内での実配信)

  • 対象:基礎研修修了後の若手社員
  • 内容:月1〜2回の自社商品配信・上司レビュー・KPI改善サイクル
  • 目標:視聴者数・コメント率・CVRの基準値達成

ステップ3:ブランドライバーとしての定着

  • 対象:OJT実践から3〜6ヶ月後
  • 内容:配信頻度の増加・ファンコミュニティ形成・自社TikTok Shopの売上責任化
  • 評価:月次GMV目標と視聴継続率でパフォーマンス評価

このロードマップに沿って育成した場合、入社から1年以内に自走できるライブコマーサーを1〜2名確保することが現実的な目標となる。


2026年改正が若手研修に与える影響

eラーニング型は賃金助成対象外

2026年の制度改正で、完全eラーニング型の研修は賃金助成の対象外となった。これは若手社員向けの研修設計でも例外ではない。

「自習型の動画コースを受けさせれば賃金助成まで付く」という認識は誤りだ。賃金助成を受けたい場合は、対面または同時双方向型(リアルタイムオンライン)の研修形態を選ぶ必要がある。

若手社員はオンライン学習への適応が速いが、ライブコマースは実際にカメラの前に立つ体験が成長に直結する。対面または同時双方向型を選ぶことは、制度要件の観点だけでなく、教育効果の面でも合理的な選択だ。

疎明書の準備を研修会社に事前確認

2026年改正のもう一つの重要変更が「疎明書(受講料の価格根拠資料)」の提出義務化だ。受講料の価格が市場相場に照らして合理的であることを証明する書類を研修会社から取得する必要がある。

若手社員向けの研修を選ぶ際は、研修会社が疎明書を発行できるかどうかを事前に確認することが必須だ。疎明書を出せない研修会社を選んでしまうと、後から書類を揃えられず申請自体が困難になる。

疎明書の詳細は 疎明書・受講料の価格根拠について で解説している。


よくある質問

Q:新卒1年目の社員に受けさせる研修でも助成金は申請できますか?

A:雇用保険の被保険者であれば入社年次を問わず申請できる可能性があります。ただし訓練計画届の事前提出が必要なため、研修開始の1ヶ月以上前から準備を始めることが重要です。

Q:同期社員を複数名まとめて受講させる場合、助成額は人数分になりますか?

A:原則として受講者ごとに助成が計算されるため、複数名受講させることで助成総額が大きくなる可能性があります。詳しくは 複数名受講の助成上限設計 を参照ください。

Q:試用期間中(入社後3ヶ月以内)に研修を開始できますか?

A:雇用保険加入後であれば訓練実施計画届を提出できます。ただし入社前に届出は出せないため、実際に研修を開始できる最速タイミングは入社日以降・届出受理から1ヶ月後以降となります。内定通達後、研修会社と連携して準備を進めることを推奨します。

Q:ライブコマース研修費は損金算入できますか?

A:業務上必要な教育訓練費として一般的に損金算入の対象となり得ます。詳しくは 研修費の会計処理・税務扱い で解説しています。


まとめ:若手を今から育てることが3年後の差になる

ライブコマースの内製化競争は始まっている。数年後に「自社でライブ配信できる人材がいない」という状況に陥るか、今から若手を体系的に育成するかで、3〜5年後の競争力に大きな差が生まれる。

事業展開等リスキリング支援コースを活用すれば、新卒・若手社員の研修コストを大幅に圧縮できる可能性がある。ただし制度は審査制・後払いであり、採択・支給を保証するものではない。書類準備・研修会社選定・申請タイミングの精度が採択率を左右する。

CNavi(シーナビ)では、行知学園グループの中国市場知見を活かした研修プログラムを提供するとともに、社労士と連携した助成金申請サポートを行っている。若手育成と助成金活用を両立させたい企業は、まず無料個別相談で自社の状況を確認されたい。

ライブコマース研修と助成金の総合的な解説は ライブコマース研修×助成金の完全ガイド(ピラーC) で体系的にまとめている。内製化全体の戦略については ライブコマース内製化を助成金で実現する方法 も合わせて参照してほしい。


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※事業展開等リスキリング支援コースは審査制です。支給を保証するものではありません。受講料の助成率・賃金助成額は審査結果・実績確認により確定します。詳細な要件は管轄の都道府県労働局にご確認ください。

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